エムパベリについて
エムパベリとは
エムパベリは、すでに補体(C5)阻害剤(エクリズマブ又はラブリズマブ)による適切な治療を受けているにも関わらず、効果が不十分であったPNH患者さんに投与される注射のお薬です。
エムパベリは免疫機能を担う補体C3及びC3bを阻害することで、補体による赤血球への攻撃を抑制し、血管内溶血とともに血管外溶血も防ぐことが期待されています。
エムパベリは注射のお薬であり、投与開始時は必ず医療施設において、PNHに十分な知識・経験を持つ医師が投与を行うか、医師の直接の監督のもとで投与を行います。
エムパベリの投与開始後、主治医により適用が妥当と判断された場合は、在宅自己投与も可能です。
発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)とは
発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)は、血液を作る造血幹細胞に異常が生じることで、身体を守る免疫機能の1つである補体によって赤血球が攻撃、破壊される病気です。
赤血球が破壊されることを溶血と呼び、その結果として疲労感や貧血などの症状があらわれます。
溶血には2つの種類があり、血管の中で溶血するものを「血管内溶血」、肝臓や脾臓など、血管の外で溶血するものを「血管外溶血」と呼びます。
血管内溶血
血管外溶血
PNHについてさらに詳しく知りたい方へ
エムパベリによる治療を始める前に
エムパベリは、すでに補体(C5)阻害剤(エクリズマブ又はラブリズマブ)による適切な治療を受けているにも関わらず、効果が不十分であった発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)患者さんに投与される注射のお薬です。
エムパベリによる治療を開始するにあたっては、以下のステップが必要となります。
エムパベリは、主治医により適用が妥当と判断された場合には、在宅自己投与も可能です。
STEP
1
エムパベリによる治療が可能か否かについての主治医による説明
STEP
2
エムパベリの有効性及び安全性(副作用)に関する説明
STEP
3
「患者同意書」への署名
STEP
4
「髄膜炎菌ワクチン」、「肺炎球菌ワクチン」、「インフルエンザ菌b型ワクチン」の接種
STEP
5
「エムパベリ®患者安全性カード」への記入
STEP
6
エムパベリによる治療開始
STEP
7
エムパベリの在宅自己投与の検討と「エムパベリ®スターターキット」の説明